マスコットキャラクターを会社で作る際に気を付けること

マスコットキャラクターで人気や知名度をアップさせる会社が近年注目を集めている。
たとえば食品の部門ではアイスキャンディーのキャラクターや、味噌製造会社のキャラクターなどは馴染みが深い。キャラ名を言うだけでどんな製品、商品かも伝わる。
清涼飲料水の部門ではキャラクター名がそのまま商品名になっているものもある。おまけでマスコットなどを製造した際には、売り上げが上がるというのだから、願ったりかなったりだ。
家電製品や医薬品にもマスコットキャラクターは使用されている。企業キャラを使ったマーケティングブランディングが非常に効果的であるのはすでに言うまでもない。キャラクターに期待される役割としては、商品を目立たせることや、キャラクターの認知から商品の認知へ広げることにある。つまり、商品認知の促進である。
うまくいけば企業自体のイメージアップを期待することもできる。このため、一時期は「ゆるキャラ」がブームとなった。地方自治体が作ったキャラクターは定着せずに終わったものもあったが、中にはそのキャラクターが人気者となり、自治体を活性化させた例もある。
それではわが社でもキャラクターを作成し、商品の売り上げをアップさせよう、と考える経営者は多いだろう。しかしキャラクターを作成する前に必ずおさえておきたいポイントというものを知っているかどうかで成功するか失敗するかが決まってしまう。
キャラクターが雑であるものは、できるだけ回避したほうがよい。意図があるのであれば別だが、一目見て受け入れにくいものは最後まで受け入れられない傾向にある。丁寧な愛らしさのほうが好まれやすい。
世界観が伝わらないものもキャラクターとしては失敗だ。伝えたいものが伝わらないのでは、キャラクターを作る意味がない。キャラクターを見て、人はその背景まで想像することができる。その世界観が企業にそぐわないものでは使いようがない。
気づいておきたいポイントは、実はこの世の人気キャラクターは何かの動物や植物などのモチーフであることが、明確であるということである。つまり、ここで意味不明で突飛なデザインのものを使ったとしても、見ている側に混乱を起こすだけで全く浸透していかないのである。
さて、キャラクターを作ったとしよう。しかしそのままテコ入れをせず放置しておくのはよくない。その後の展開まで戦略として考えておくべきである。
携帯アプリスタンプ、ウェブ漫画、アニメ映像など展開させる方法はたくさんある。もしキャラクター制作を外部に委託するのであれば、こういった展開も併せて依頼が可能かどうかもチェックポイントとなる。
ひとりの優秀な社員として活躍してもらうにはどうしたらいいかを考えながら、マスコットキャラクターを作るのが成功のカギと言えるだろう。